ポンヌフの恋人

ポンヌフの恋人

ポンヌフの恋人
~恋愛とは命の火花を散らすもの~

 

☆こんな人に
・近ごろ恋愛本能が弱ってるかな~と思う人
・フランス的恋愛至上主義に共感できる人

☆こんな時に
・ちょっと狂気が入った恋愛映画が観たいとき
・すべてをそぎ落とした男女の愛を見たくなったとき

 

<出演>
ドニ・ラヴィン
ジュリエット・ビノッシュ
クラウス=ミヒャエル・グリューバー

<監督・脚本>
レオス・カラックス

 

 

男と女が魂をぶつけ合うときの
閃光のような煌き。

 

どんなに残酷な現実があっても
愛が美しく感じられるのは
そこに、二人の命の火が見えるから。

 

この映画の見せ場のひとつ
二人が花火をバックに踊るシーンが印象的。

 

いや~、独特の世界観というか
さすがフランス映画の名作!

愛ですよ、愛。

1991年のこの作品は、
フランスの鬼才レオス・カラックス監督が、
「ボーイ・ミーツ・ガール」「汚れた血」に続く“アレックス3部作”
の完結編として手掛けた名作ラブストーリー。
 

「えっ、これってドキュメンタリー???」
まるで、携帯かスマホで撮ったような
妙にリアリティのある夜の街の映像。

 

セリフは極端に少ないし、
画面は暗くて汚いし、悲惨な感じだし、
「これは、どえらい映画を観はじめてしまった!」
と、冒頭の数分間は後悔しきり。

 

でも、なぜか、目が離せない。

 

舞台は、パリ。
不眠症で天涯孤独な大道芸人アレックス(ドニ・ラヴィン)と
失明の危機にあり裕福な家を出て放浪する画学生
ミッシェル(ジュリエット・ビノッシュ)。

 

身も心も、見るからにボロボロの二人が
修復工事を待つ今は使われていないポンヌフ橋の上で
共に暮らし始める。

 

去っていった恋人を執拗に探すミッシェル。
戸惑いつつも、人を愛することに目覚めてしまうアレックス。
そんな、二人が少しずつ心の距離を縮めていくのだが・・・

 

狂気を孕むほどの愛が、善か?悪か?
道徳論はとりあえず脇に置けるまたは
現実に代わる疑似体験が味わえる人しか
観ないほうがいい映画かも。
(ストーカーとか、殺人とか、現実はダメだから!)

 

人は愛し、愛されることで、
どう変わることができるのか?

何も持たない裸同然の男アレックスが
ミッシェルをつなぎとめるために必死になる姿、
エゴを押さえきれずに暴走する姿を
どこか愛おしく感じるのは、
恋愛経験者なら誰もが
心のどこかに思い当たるものがあるからでは?

 

青春の、極限の、剥き出しの愛。

 

錆びついた恋愛本能を
呼び覚ましたいときにおススメの1本。

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